風に舞う花びら、キャンバスにアクリル、100 x 50 x 4 cm
そよ風が花びらを空へ舞い上げ、ありふれた庭を色、光、動きに満ちた海へと変えてしまう、その瞬間には何か魔法のようなものがあります。そのはかなくも喜びにあふれた自由の感覚が、この作品の着想源になりました。
キャンバスにオイルとアクリルを重ねて表現豊かに仕上げたこの作品では、滴らせたり、流し込んだり、勢いのある筆致で描いた絵具に、やわらかく示唆された花のフォルムを組み合わせ、没入感のある雰囲気を生み出しています。豊かな紫、鮮やかなピンク、あたたかみのあるゴールド、繊細な白が透明な層を通して溶け合い、色彩が予想もしない形で輝き、重なり合います。花を一輪ずつ正確に描くのではなく、花々の中に立ち、花びらが頭上をやさしく漂いながら空気をエネルギーと驚きで満たしていく、その感覚を捉えたかったのです。その結果生まれたのは、自然の豊かさを表現豊かに讃える一作。見る人を立ち止まらせ、深く息を吸わせ、色彩、光、想像力が風に乗って軽やかに運ばれていく庭の中へと、我を忘れさせてくれます。