Lost in Violet、キャンバスにアクリル、80 x 80 cm
この絵は、すべてがやわらいで、気持ちがふわりとほどけていく、あの穏やかな瞬間を描いています。色にすっかり包まれている感覚から着想を得ており、世界がよりゆっくりと、より深く、そして内面的に感じられるような印象を表しています。
この作品は、光が薄れ、すべてが濃密で重なり合うバイオレット、プラム、やわらかなグリーンの色調へとにじんでいく、夕暮れの庭に足を踏み入れるような没入感を持たせたかったのです。花々は重なり合い、溶け合いながら、動きの気配を生み出します。その動きは、走るというよりも、やさしくその瞬間へ沈み込んでいくように感じられます。
ここには静けさがありますが、長く見つめるほど、作品がさらにこちらを引き込んでいくような、そんな引力のようなものもあります。
私にとってこの作品は、手放すこと、その瞬間の外にあるすべてを忘れること、そして色に完全に包み込まれることを意味しています。